「東京・下町自転車」(浅草) | 前編:雷門〜オレンジ通り〜伝法院通り | |
今日は天気も良いし、久々に浅草探検でもしようと思います。待ち合わせは浅草文化観光センター、2012年4月にオープンしたこの建物は、浅草の雰囲気と如何に調和させるかが最大の課題となっていましたが、切妻屋根の平屋を積み重ねたような外観は・・「おみごと」。 ちょっとありえない形状ですが、なぜか浅草の雰囲気にとても良くマッチしています。 雷門から浅草寺に続く仲見世通りは人で溢れかえっています。しかし館内は意外にも空(す)いていて、待ち合わせにはぴったりです。2階には市販の観光情報誌もたくさん揃えられていて、飽きることはありません。電源コンセントも備えてあるので、パソコンや携帯の充電も可能です。 観光センター前の歩道がやけに混雑しているのを不思議に思い覗いてみれば、「亀十」(かめじゅう)のどら焼き目当ての行列でした。ここのお店のどら焼きは、とにかく凄まじい人気であって、この日も25m以上先にある地下鉄入り口まで50〜60人近い行列が続いています。どら焼き一個325円は普通の2倍、しかしながらふわっふわの感触と苦労して手に入れたことの達成感が相まって、その美味しさは格別です。 |
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浅草の探索は、混雑している仲見世の参道を避け、オレンジ通りから始めることにします。オレンジ通りの入口にあるのは菊季(きくすえ)刃物店、創業80年を超える刃物専門店で、包丁やハサミと一緒に日本刀まで売られています。 他にもショーウィンドウに飾ってあるのは、アメリカ合衆国のナイフメーカー「レザーマン」のペンチ。その横には、スエーデン ハルタホース製のハンドアックス(手斧)までありました。 そう云えば、防衛庁に通信設備を収めた時の添付品がこのような斧でした。 オレンジ通りは200mにも満たない短い通り、不思議にも名前の由来はどこを探しても見つかりません。突き当たりは浅草寺伝法院、手前の角には浅草公会堂があって、軒下には浅草ゆかりの芸能人や落語家の原寸手形が並べられています。 ここから先は伝法院通りで、突き当たりを左に進みます。ちょっとした人ごみに、何かと思って近づけば「らーめん亭」の客でした。このお店のラーメンは330円と極めて格安、お勧めは雲呑麺(ワンタンメン)550円で、手作り焼売(シュウマイ)2個140円も好評です。いずれもやさしく懐かしい味がしました。 塩ラーメンが恋しくなったら、「与ろゐ屋」(よろいや)の「梅しおらーめん」。黄金の魚介系スープに梅の酸味がマッチして、とても爽やかに頂けます。さっぱりとした「ざるらーめん」もお勧めで、一度食べたらリピータになること間違いありません。 コーヒーでちょっと一休みする場合のお勧めは「天国」、六区通りの入り口にあります。東京銀座には「天国(てんくに)」という老舗の天婦羅屋がありますが、こちらのお店の読み方はずばり「てんごく」。間口一間ほどの小さなお店で、なぜかいつもお客でいっぱいです。 「天国」の焼印が押されたパンケーキがお勧めですが、これを食べても、流石(さすが)に天国いるような気分とまではいきません。 |
前編(今いる所) | 中編では、ホッピー通りを歩きます。 | 後編 | 特別編 |
(このシリーズは、iPadで楽しめるように設計されています。喫茶店でお茶を飲みながら、ゆるりとした気分でお楽しみください。) 東京下町を探訪する他の記事(「東京・下町自転車」)や「沖縄花だより」、「紀行・探訪記」、「真樹のなかゆくい」へも、是非訪づれてください。 |